●名前 ストラ ●登録日時 11/15(水)22:57 パスワード Customer Satisfaction -------------------------------------------------------------------------------- こんばんは、ストラです。 広告業界も不景気です。先日、CSの研修を受けてきました。 Customer Satisfaction、直訳すると顧客満足。 一般にCS経営と呼ばれ、今日本の経営者が注目している経営手法です。 有名なところでは、アサヒビールやNEC、富士ゼロックスが、日本経営品質賞を受賞しています。 簡単に言うと、売り手である企業が自分の論理ではなく、顧客の立場になって 経営方針を見直すという手法です。一見当たり前の様ですが、これがなかなか。 根幹を成すのは、本音の声を聞くということに尽きます。 手始めは、顧客の苦情こそが、真の経営改善への第一歩という認識です。 苦情すなわち、本音の声。 売り手の論理ではなく、買い手の立場に立ったサービスを目指して。 顧客から苦情がきた場合、従来TQCでは、データを集めて分析することが 優先していました。ところが、CSでは、データよりも生身の人間を重視します。 苦情があったら即時対応し、まず顧客を安心させる。信頼を失墜させる傷口は 拡がらない内に、最小限にとどめる。ここが、TQCとCSの大きく違う点です。 元々TQCは主に大量生産工場の品質管理手法ですからね。 ある業界では、軒並み売り上げ15%減という時に、一社だけ20%増の会社が あった。奇跡です。一体何をやったのか?ライバル会社は、気が気ではありません。 その会社の社長は、顧客の苦情それも生々しい声を集めるところから始めました。 報告を聞く度にゾッとし、寿命が縮まったそうです。何故なら、それまでの報告は 真実を隠し表面を取り繕った虚偽の報告だったからです。 この業界は、ある意味特殊で、大量生産販売する様な商品ではありません。 むしろ、単価は高いが一度購入したら二度と買わない人がほとんど、という商品です。 いわゆる一生ものですね。 では、その社長が報告を全て聞いた後決断した経営方針とは? 売るのを止めた、だそうです。 一度購入したら、その購入者はその後の一生において二度と買わない、これはデータ が物語っているし、実際観察してもそうだ。だったら、無理に売ろうとするのは止めた。 一見矛盾している様に思えますね、売るのを止めたのに何故売り上げが20%増に なるのか?ここが、発想の転換です。 売るのを止めた社長は、その労力をアフターサービスに注ぎました。 つまり、それまでの営業マンは全てサービスマンに転じたのです。 コスト度外視で、ちょっと壊れた、ほつれた、という苦情に即時対応するという 地道な努力を続けた。IT時代という時代の趨勢に逆行するアナログ指向です。 更に、ほのぼの通信という様な紙の新聞を発行し、オーナーとのコミュニケーション をはかった。 ところが、これが効を奏する。確かに、一度購入したら、その購入者はその後の 一生において二度と買わない。ただし、その購入者の廻りには未購入者、購入予備軍 がいる。口コミです。あれを買うんだったら、あの会社にしなさい、対応がいい。 いくらデジタル化が進んでも、それを使うのは生身の人間ですからね。 ところで、時計業界に目を転じてみると、どうか。一生ものという点では似てますね。 正規品が売れず苦慮している会社がある。安い並行品が横行しているから、 しょうがないと諦めていては、先の会社の様に売り上げ増にはなりません。 消費者がどちらを買おうか迷ったとき、確かに価格は大きなパラメータでは あるが、それが全てでは無い。先の事例にヒントはあります。 その価格差に対して、余りある魅力的なモノがあれば、購入者は正規品を買う。 これ以上は言えません。企業秘密だし、飯の種ですから。 もしその様な広告を見たら、私のプロデュースだと思って下さい。 不況の中、高級ブランド品は好調で、ヴィトンはこの数年間売り上げ続伸中です。 又、1年間に二度も値下げを断行した時計メーカーもある様です。 考え直すべき事柄は山ほどある。 CS研修のテキストの最後のページに書かれていたのは、以下の通りです。 『お客様の生の声を集める仕組み(CS調査体制)はできていますか?』 合掌 ●名前 O.A ●登録日時 11/16(木)13:05 パスワード re(1):Customer Satisfaction -------------------------------------------------------------------------------- ストラさん、こんにちは。CSのお話興味深く読ませて頂きました。私の知る限り 松下電器がCS調査体制を整備しています。製品に対する苦情は各生産事業部に 即時に電話で直結対応されており、生産担当部署が対応しています。故障ではなく 性能の不足が原因でも謝ってくれました。 集められた情報は次の製品開発への貴重な財産となるでしょう。そしてまた買って あげようと思いました。 TQCは何の略称ですか。 ●名前 iida ●登録日時 11/16(木)14:05 パスワード re(1):Customer Satisfaction -------------------------------------------------------------------------------- iidaと申します。 いつも楽しく拝見させて頂いてます。 ステラさんはじめまして。 私の勤めている建設業界も不況の極みですが 私も会社で先日CS研修を受けました。 ところが、ステラさんのそれと全く同じ内容でした。 某大手コンピューター会社の方の講義ではなかったですか? どこの業界・会社でも同じ話をしているのかな? しかし万人を感銘させるあのトーク。 感心いたしました。 違っていたらすいません。 ちなみに私はマーク12を使っています。 失礼いたしました。 ●名前 ストラ ●登録日時 11/16(木)20:39 パスワード re(2):Customer Satisfaction -------------------------------------------------------------------------------- iidaさん、O.Aさん、こんばんは。 iidaさん、 >ステラさんはじめまして。 すいません、一応ストラと名乗っているので、そう呼んで頂けると 助かります。どうでもいいことですが。 >ところが、ステラさんのそれと全く同じ内容でした。 >某大手コンピューター会社の方の講義ではなかったですか? >どこの業界・会社でも同じ話をしているのかな? 仰る通り、元日本○B○のO氏です。但し、今年4月に退社独立された 様です。講師の依頼がひきも切らず、毎日講習に全国を飛び回っている と仰っていました。毎日講習となると、そうそう事例は変えられない でしょうね。ところで、某ゴルフクラブの話もされてましたか? O.Aさん、 >TQCは何の略称ですか。 Total Quality Control の略です。スペルに自信がありません。 アメリカのデミング博士が提唱された手法です。日本国内では デミング賞として有名です。今も存続していますが、業種によって は、マッチしにくいのではというのが個人的印象です。 合掌